膠原病は、胃潰瘍、肺炎などのようにどこか特定の臓器に起こる病気の名前ではなく、共通点をもつさまざまな病気の総称です。
その由来は、接着剤の膠(にかわ)のもととなる膠原線維(コラーゲン線維)あるといわれます。
膠原線維とは、身体の各部分を形作るために、細胞同士をつないだり、支えたりしている結合組織にある線維であり、ここに起こる病気がみつかり、膠原病と呼ばれるようになりました。
膠原病が発見されてから60年程経過し、現在では膠原線維だけではなく、広く血管や結合組織に炎症が起こることで発症することがわかってきました。
膠原病は女性に多く発症するのが特徴で、リウマチ性疾患、結合組織疾患、自己免疫疾患の3要素を併せ持っています。
○リウマチ性疾患
変形性関節症や痛風など、関節が痛くなる病気を総称してリウマチ性疾患といいいます。
膠原病では関節を構成する骨、軟骨、滑膜、筋肉、靭帯などに炎症が起こることが多く、関節痛を伴なうことが多いです。
○結合組織疾患
膠原病では血管や結合組織に炎症が起こります。
広義では血管も結合組織に含まれますので、結合組織疾患とします。
結合組織は細胞への栄養補給や老廃物の排除などの働きをしており、ここに炎症が起こると細胞や組織が障害されます。
また、臓器は血管から栄養を供給されているので、血管に炎症がおきると、複数の臓器が同時に障害されることになります。
血管や結合組織は体内のあちこちに分布しているので、膠原病は多臓器疾患といれるのです。
○自己免疫疾患
人間の身体には、体外から入ってくる異物を攻撃して排除しようとする免疫の働きが備わっています。
膠原病ではこの働きが異常を起こし、自分の身体の成分を攻撃してしまいます(自己免疫)。
現在、この免疫異常がおこる原因については研究がすすんでいるところです。
膠原病の原因は明確ではないですが、遺伝要因がかかわっていると考えられています。
その理由としては、明らかに多発家系があるということです。
遺伝子が同一の一卵性双生児の場合、一人が全身性エリテマトーデス(SLE)という膠原病であれば、もう一人は焼く25%の確率でSLEになります。
遺伝子の異なる二卵性双生児や、双子ではない姉妹で、一人がSLEの場合、もう一人がSLEになる確立は約5%に下がります。
遺伝子が似ていれば似ているほど起こりやすいといえますが、逆にのこりの75%には遺伝以外の要因があると考えられます。
つまり、遺伝要因に何か他の要因が加わることで発症すると考えられているのです。
女性に多いことから、女性ホルモンが関係しているという説や、比較的新しい病気であることなどから、環境要因がかかわっているのではないかとも考えられています。
環境要因とは私たちの生きる環境にある何かを指します。
それは、食べ物かもしれないし、大気汚染かもしれない。細菌やウィルスが関係しているのかもしれません。
今はまだそれが何かはっきりわからないので膠原病が予防できないのです。
今は残念ながら、膠原病は予防も完治も難しい病気です。
早期発見して、早期に治療を始めることが何よりも大切なのです。